初期の頃の酉の市の様子。養鶏の収穫祭らしく鶏がいます。 『江戸名所図会』より「鷲大明神祭」(アリギリス蔵) |
さあみなさん、今年も「酉の市」のシーズンがやって来ました。
毎年11月の酉の日に開催され、翌年の開運招福と商売繁盛を祈願するお祭りです。
酉の市は東京都台東区千束の鷲(おおとり)神社が有名ですが、都内のあちこちの神社でも行われています。
正真正銘江戸発祥のお祭りで、もともとは養鶏を営む人たちの収穫祭。そこに農具の市が立つようになり、幸運とお金を掻き込む熊手が縁起物として有名になっていったようです。
かの遊郭吉原のお隣ということもあり、浅草・鷲神社の酉の市にはイベント好きの江戸っ子がわんさと押しかけました。
熊手もはじめはシンプルでしたが、だんだんとお多福や宝船、米俵といった縁起物で飾られてにぎにぎしくなっていきます。
髪や襟にさすかんざし熊手も作られて、このかんざし熊手を襟首にさすと、
運が強くなり、いっさいの魔を払い、何事にも勝利できると言われました。
その証拠に『江戸名所図会』には、ちょんまげにかんざし熊手をさしたちょっとマヌケなお侍の姿があります
かんざし熊手をちょんまげにさしたお侍の姿は超レア! 『江戸名所図会』より「鷲大明神祭」(アリギリス蔵) |
2011年の鷲神社の酉の市は、11月2日・14日・26日です。今もその賑わいぶりは江戸時代さながら。
いろいろありすぎたこの一年の厄災をふりはらい、新しきよい年を迎えるために出かけてみましょう。
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